サンプルシナリオ:山の中

シナリオ

形式:オリジナル短編シナリオ(縦書き)
枚数:6枚(200字詰め/400字詰め換算3枚)
想定尺:約3分
登場人物:2人
舞台:山の中/屋敷(門前、広間)
執筆:2026年

あらすじ
大正×年、東北の山中。郵便配達員の杉山庄三郎は山道で迷い、霧の向こうに立派な屋敷を見つける。

門に立っていた娘・有希子は杉山を招き入れ、山海の珍味と酒でもてなし、「惚れたんはこの立派な体やから」としなだれかかる。もてなされるまま眠った杉山が目を覚ますと、豪奢だった広間は蜘蛛の巣に覆われ、自分は郵便配達員の格好に戻っている。

すっと現れた有希子の影は、蜘蛛の形をしていた。
杉山は目を瞑って腰の拳銃を抜き、でたらめに撃つ。「恨んでやるさかいになぁ」という言葉を残して、有希子は床に倒れる。

この作品で狙ったこと
短い枠の中で、怪異譚を一本きちんと閉じることを目標にしました。

同じ広間を二度描き、一度目を豪奢な饗応の場に、二度目を蜘蛛の巣の廃屋に反転させることで、新しい場所を出さずに恐怖へ切り替えています。

有希子の正体は台詞で説明せず、影の形だけで見せました。
時代設定も飾りではなく、当時の郵便配達員が強盗対策に拳銃を所持していたという事実が、結末を「逃げる」ではなく「撃ってしまう」に変えています。
悪意を持った者が一人もいないまま、互いに取り返しのつかないことをして終わる話にしたつもりです。

お問い合わせhttps://asagi220719.com/a20260918/

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